先日このブログでお知らせした、「メガネに関する疑問にお答えします」に早速、問い合わせがありました。
ありがとうございます。
質問は
「先日、視力の検査をお願いしたら、日常使いの眼鏡としては、矯正視力は申し分ないといわれました。
でも、現在使用のレンズ、右目の光の入射角度が少しずれているので、長時間の使用は疲れがでると説明されました。
プリズムを入れると矯正されると言われました。
プリズムってなんですか?」
というものです。
う~ん、いきなり難しい質問です。メガネ専門学校時代の教科書などを引っ張り出しまして、お答えさせていただきます。
いきなりですが結論「プリズム」とは
「お互いに交わりあう2つの平面で囲まれた透明体で、光を分散・屈折・全反射させるための物」です。
いわゆるガラスなどで出来た三角柱が一般的です。
では、この「プリズム」の作用は何か?
上の図はプリズムの断面図です。ガラスやプラスチックなどの塊で出来ています。
これらは、空気中と光の屈折率が違います。空気中を通っている光が左からこのプリズムに入るとします。
詳しい計算式は省かせていただきますが、この時、屈折率の違いから直進してきた光は最初の入射面と出るときの後者面それぞれで曲げられて出てきます。
つまり、まっすぐに進むはずの光が曲がる(屈折)する。
これがプリズムの作用です。
「プリズム」の強さ・単位は「プリズムディオプトリー」で表されます。
図のように1m先で1cmずらすことが出来るプリズムを1プリズムディオプトリーとします。
なので、1m先で2cm曲げることができるプリズムは2プリズムディオプトリーとなります。
ここからプリズムには方向が必要になるということが分かるかと思います。(光をどの方向に曲げるかが重要になるので)
プリズムの基底(厚い方)を方向の基準と考えます。基底をメガネの世界では「base(ベース)」と言い、基底が内側になるように配置することを「base in(ベースイン)」外側は「base out(ベースアウト」と表し、同様に上を「up」、下を「down」で表します。
では、上の質問にあった、
「右目の光の入射角度が少しずれているので、長時間の使用は疲れがでると説明されました。プリズムを入れると矯正されると言われました。」
とはどのようなことなのでしょうか?
ちょっと長くなりますので、この話は明日ご説明させていたただきます。
よろしくお願いします。