今日はレンズのお話ですが、ちょっとマニアックかもしれません。でも度数の強い方は必見です。
とにかく薄く!!世界一薄い(プラスチック)1.76素材を使った、しかも両面非球面設計の究極メガネレンズベルーナZX-MUについてです。
現在メガネのレンズの主流となっているプラスチックレンズは屈折率という数値の違いで幾つかの素材があります。
屈折率が大きくなればなるほどレンズが薄くなるということになり、その数値は1.50、1.55、1.56、1.60、1.67、1.70、1.74、1.76という種類があります。
度数が弱い方は特に大きな数値にしなくても良いのですが、度数が強い方になると厚みの問題(低い数字のレンズだと厚くなる)で大きい数値を選ぶ傾向が強くなります。
レンズにはこの数値の他にさらにレンズの設計というものがあり、単焦点という遠くや近くなどの単一度数のレンズの場合でも球面設計、非球面設計、両面非球面設計などの設計があります。
今回ご紹介するのはこの中では最も薄型になる屈折率が1.76素材の両面非球面設計を持ちいたレンズです。そのレンズは東海光学さんとい愛知県のメーカーが作った「ベルーナZX-AS MU」というレンズです。
屈折率1.76素材というのは現在の所、東海光学さんでしか製作していない超・超・超薄型素材です。
このレンズだけでも薄いのですが、さらに今回はお客さまのご要望で見た目にも極限まで薄くして欲しい。とのことでレンズの側面を削ったレンスに仕上げました。
それが、ファインエッジ加工です。
早速レンズを見て見ましょう。
正面から見たところは普通の度数が強いメガネレンズに見えるかと思います。
ところが・・・
このように一番厚みが目立つ側面部分をカット(削って)あるんです。
ま、ここまでは正直それなりにある加工です。「マイナスメッツ」とか「コバ落とし」という加工名で呼ばれているレンズを薄くする加工のことで、太陽めがねでも店頭で行うことはあります。
しかし、今回は違うんです!!
それは・・・
写真では光の当て方が難しいのでわかりににくいかもしれませんが、なんと!!
このレンズはこの削り落とした側面部分まで「レンズのコーティング」がされているんです
このすばらしさは業界人で無いとわからないかもしれませんが、これってスゴイ!ことなんです。
先に言った他社レンズカーカーや店頭で削り落とした加工の場合、当然ですがレンズの表面を削り落とす為、その部分のレンズコーティング(反射防止コートなど)は剥がれてしまいます。つまり、そこだけはレンズを正面から見た場合光の反射が起こり、横から見た時は薄く見えるけど、前から見た場合は削り跡が目立ってしまうことがあります。
ところがこの東海光学さんのファインエッジ加工はこの削り落とす加工をしてからコーティングをかけるので削り落とした部分も透過率が高くなります。透過率が高いと言うこは反射してくる光が少ない。結果として削り跡が目立たないという訳です。
それなら他も削ってからコーティングすれば良いじゃん。って思うかもしれません。しかし、それがなかなか出来ないんです。簡単に言いますと、コーティングをかける機械は通常削る前の丸い均一なサイズのレンズを対象にしています。その為、このように削ったレンズだと機械に上手く収まりません。1枚1枚合わせるとなると大変な苦労となります。
このファインエッジ加工は3タイプより選択可能でお好みに合わせてお選びいただけます。
1.スペシャル(極薄型タイプ)
視野を損なうことなくフチ厚を極限まで薄くします。
加工面にもマルチコートを施すことで、正面から見たときの渦は軽減されます。
(注意)磨きを掛けた時の境目は残ります。
2.スーパー(薄型タイプ)
視野を損なうことなくフチ厚をより薄くします。
加工面にもマルチコートを施すことで、正面から見たときの渦は軽減されます。
(注意)磨きを掛けた時の境目は少し残ります。
3.ナチュラル(従来薄型タイプ)
視野を損なうことなくフチ厚を滑らかに薄くします。
滑らかにした加工面にもマルチコートを施すことで、正面から見たときの渦や、磨きを掛けた時の境目が生じません。
また従来のフルリムから、ナイロール、リムレスにも対応できます。
今回はこの1番のスペシャルを選びました。
まだまだ説明が必要なのですが、あまりにも長くなるので詳しくはご来店もしくはお問い合わせください。
とにかく、素材・見た目ともに極限まで薄くなります。(ただし、やっぱり紙みたいに薄くはなりません(^_^;))
太陽めがねでお待ちしております